セルフライナーノーツ DEATH METAL






Hey!COMIC HAND JOBだよ。キッズのみんな、ロックしてるかい?

今回こうやってライナーノーツを用意したのはいろいろ伝えたい事があったからさ。

俺は基本的に言いたい事は作品の中で全部言い切っているから後でいろいろ注釈つけたり

後付の解説したりするような事はしないんで今回は特別さ。そうそうネタバレもあるんで

できれば本編を先に読んでから目を通してくれると嬉しいね。



へヴィメタル、ハードロックは好きかい?メタルは最高の音楽さ。俺は毎日聴いてるよ。

ジューダス・プリーストやアイアンメイデン、メタリカ、スレイヤーなんかは言うまでも無く

誰でも知ってるだろうけど(?)今回の新作コミックはそんなへヴィメタルの中でも特に過激で凶悪な

デスメタルを題材にしていてね。モービッド・エンジェルやヴェイダー、カンニバル・コープスみたいな

激しさ重視のブルータルデスからアーチエネミーやチルドレン・オブ・ボドム、イン・フレイムス等といった

メロディアスさ重視のメロディックデス等多様なジャンルがあってね、俺は後者が好みさ。

2000年代に入ってからはアメリカのハードコアバンドが北欧のバンドの影響を受けてメタルコアなんて

スタイルを定着させて最近じゃさらに極悪で暴虐かつ超テクニカルなデスコア、カオティックコアなんかが

シーンをブイブイ言わせているよね。この辺のバンドはみんな大好きさ(笑)。











どうだい?みんな結構こういうタイプの音聴き馴染みあるだろ?日本じゃマキシマム ザ ホルモンや

DIR EN GREYとかがチャートでも上位に入っていたりするからね。日本人はデスメタル慣れしてるのさ(笑)。



そんなわけで今回の新作はタイトル通りデスメタルを題材に取り扱っていてね。聴いたら死んでしまう

デスメタルに翻弄されるロックキッズ達を描いた内容で、聴いたら死ぬっていうのはジャパニーズ・ホラーの

要素だけど全体的に映画「ファイナル・デスティネーション」の影響をモロに受けて作ったんだ(笑)。

あの映画も大好きだよ。キャラクターの造形もよくあるアメリカ映画っぽい感じにしたんだ。サムみたいな

やたらと口数多いヤツとか必ずいるよね(笑)。まぁそういうヤツはいつも真っ先に死ぬんだけど「アナコンダ2」では

こういうヤツが最後まで生き残ったんでこっちでも生き残らせる事にしたんだ。まぁ結局みんな死ぬんだけどね(笑)。

筋肉自慢のジョックス(体育会系)も怖いもの知らずであるが故に速攻で死ぬんだ(笑)。こういう映画の監督は

大体がギーク、ナード(オタク)出身でマッチョ至上主義のジョック野郎共に酷い目に遭わされてきたから

映画の中で復讐してるのさ。ヘイト(憎しみ)をアートに置き換える事が出来るのは素晴らしい事だよ。

これが出来ずに自分の中にネガティヴなものを溜め込みすぎちまうとトレンチコートマフィアみたいな事に

なってしまうんだよ。日本だって気の触れたシリアルキラーや通り魔は数多くいるけど、怒りや衝動を

他の形で発散出来れば道を踏み外すような事は無かっただろうね。何?元々暴力や人殺しでマスかいてるような

サイコ野郎もいるって?ああまったくその通りだよハニーそういうヤツらは是非とも妄想の中だけで楽しんでくれ。

話はずれたけどパンク、ハードコア、ヒップホップ等といったレベルミュージックはそういった憤りが原動力になっていてね。

日本の四畳半フォークなんかもそうだよ。へヴィメタルやプログレはどちらかといったらテクニックやクオリティー、

アーティスティックさが追求されるジャンルであまり反体制、反権力みたいな主張は無いけど国によっては

メタルも闘う音楽なのさ。サム・ダン監督のドキュメンタリー「グローバル・メタル」がこの辺について詳しいよ。



ちなみに作中にいろんなバンドやミュージシャンの名前が出てくるけどseX JIPANG関係以外はみんな実在するよ。

ザイクロンが幼少時代にニコロ・パガニーニのヴァイオリン奏法に感化されてテクニカルギタリストを目指すシーンも

作中に解説で名前が登場した実在する有名ギタリスト、イングヴェイ・マルムスティーンのルーツを元にしているんだ。

勿論パガニーニも実在したヴァイオリニストさ。「24のカプリース」は有名な曲だよ。









最初はseX JIPANGも元ネタのあの超有名バンドをそのまま出すつもりだったけど思った以上にストーリーに

絡んできたんで名前をもじって架空のバンドにすることにしたのさ。実は元ネタになったバンドが2008年3月に

東京ドームでやった再結成ライヴを観に行ったんだ。運良くチケットが手に入ってハッピーだったね。

音は最悪で演奏もセットリストもクソだったけど楽しかったよ。ARCH OFF LIVEの元ネタになった30分の大作は

俺が行った29日では唯一プレイされなかったんだ。なかなかクールだったよ。



カートメンが影響を受けたニルヴァーナだって当然実在するし、物語ラストで見られるマイケル・アンジェロの

アンジェロラッシュだってリアルに実在するホンモノさ。しかしマイケル・アンジェロは本当にクレイジーだよ。

曲芸ギターの変人として知る人ぞ知る存在でギタリスト、ギターキッズの間じゃ超有名だよ!









こんなわけで長々とどうでもいい話をしてきたけど、みんなどうだい?デスメタルに興味持ったかい?

漫画シーンだとデトロイト・メタル・シティの影響でみんなああいうイメージを持っているかもしれないけど

あれは大体ウソさ。デスメタルバンドはメイクなんてしないし悪魔主義でもないよ!そりゃブラックメタルだ。

まぁ3ピースでバンドやってるって所は一時期のモービッド・エンジェルと同じだけどね。ギタリストの

トレイ・アザトースは日本のアニメの大ファンなんだよ(笑)。







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