COMIC HAND JOB 特別インタビュー(風Q&A) その2






アナルファック豊松(以下AF)「OK、次の質問に移る前に是非とも聞いておきたい事があるんだ。」


COMIC HAND JOB(以下CHJ)「何だい?女の扱い方についてかい?」


AF「ああ、それはまた今度聞く事にするよ。」


CHJ「そいつはいい判断だ。」


AF「それで聞きたいんだけど、なんでフランスパンはあるのにイタリアパンは無いんだろうね。」


CHJ「イタリアにもパンはあるさ。それはピッツァだ。ピザと言ったら“シェイキーズ”さ。」


AF「そうか。」


CHJ「そうだ。」



(約6分の沈黙)



AF「それでは質問だ、楽しんでくれソウルメイト。君の作品をこれまで読んできて思ったんだけど

基本的にアメリカンなムードが異様に強いよね。登場人物のセリフ回しや作品全体の雰囲気とか

もろに洋画だ。まったくもってアメリカかぶれだね。このインタビューの文章もそうだけどね。

メタラーなのにどういう風の吹き回しなんだい?」


CHJ「よく気が付いたね。流石は俺のソウルメイトだよ。2ポンドやろう。」


(と言って2ポンド渡す)


AF「ありがとう。」


CHJ「気にするな。それで質問の答えだけどこれもシンプルな答えさ。アメリカのそういった

ボンクラ映画が大好きだからだよ。」



AF「なるほどストレートな答えだね。」


CHJ「ローティーンだった頃の記憶もあるんだろうね。物心つく前にマイケル・ジャクソンの

“スリラー”のPVに感銘を受けた事もあるし他にも“今夜はビート・イット”や“バッド”のPV、

それから映画“バック・トゥ・ザ・フューチャー”とかのあの80年代の華やかでバブリーだった

アメリカのムードが俺のルーツになっているんだろうね。幼くしてMTV世代ってわけさ。

多くの日本人は“にこにこぷん”とか“おかあさんといっしょ”、“みんなのうた”に郷愁を

感じるんだろうけど、俺は80年代のアメリカに郷愁を感じるのさ。親の教育のおかげだね。」



AF「実にクールだ。」


CHJ「だろ?うちの家庭は常時ダイアナ・ロスやシュープリームスといったソウル、R&Bをレコードで

流していたからね。メタラーでありながらあの辺の曲を聴くとどうにも幼き日々を思い出してしまうんだ。

“スーパーマリオ”ばっかりやってたあの日をね。」



AF「スーパーマリオは最高のゲームだね。マイケル・ジャクソンがキング・オブ・ポップなら

スーパーマリオはキング・オブ・ゲームさ。」


CHJ「まったくもってその通りさ。最高にクールだね。」


AF「ああ。マリオに匹敵するゲームといったら1つしか思いつかないね。“たけしの挑戦状”さ。」


CHJ「・・・ちょっと待ってくれ。たけしの挑戦状だって?とんでもないクソゲーじゃないか。

気は確かなのかい?君は病院で治療を受けたほうがいい。」



AF「そこがいいんだよ!君だって“アタック・オブ・ザ・キラートマト”が大好きだろ。」


CHJ「キラートマトと一緒にするな!OK、わかったぜもうお前との縁もこれまでだな。

ソウルメイトが聞いて呆れるぜ!」



AF「勝手にしやがれ!」



(約9分の沈黙)



CHJ「まず先に言わせてくれ、すまなかった。」


AF「いや、いいんだこっちこそ大人気なかった。君はいい友人だよ。」


CHJ「そうだこうしよう。いいフィリピン女を見つけたんだ。」


AF「そいつは最高だね。」



(固い握手を交わす)



CHJ「話は戻るけど、俺の根底にあるのは80年代のアメリカンなムードなんだよ。90年代に入って

不景気になりグランジ、オルタナブームが来てからはあの華やかなバカ騒ぎムードが無くなって

本当にガッカリしたよ。アメリカンドリームは一体どこに消えたんだろうってね。まぁそれでも

ストリートでたむろして悪さをするストリートギャング、ハードコアヒップホップの世界にも

影響を受けているんだけどね。」



AF「なるほど、君の作品にやけにヒップホッパー、ギャングが多いわけだよ。」


CHJ「そういう事なんだ。」


AF「クールだ。イカしてるよ。」


CHJ「ありがとう。だけどアメリカンな要素が無い漫画だってあるだろ。“チン拳”なんかがそうさ。

あれはB級カンフー映画の影響を受けて描いたからね。影響を受けたのはアメリカだけじゃないのさ。」



AF「興味深い意見だね。気に入ったよ。」


CHJ「下ネタ、ブラックジョークは勿論アメリカのそういったコメディー映画の影響もあるけど、

昔の児童向けギャグ漫画の要素が強いんだ。ホラ、ガキはみんなウンコ、チンコが大好きだからね。」



AF「なるほど。」


CHJ「俺は未だに大好きさ。心は永遠のローティーンだよ。だけどもう大人だからね。だから

ウンコ、チンコ、ゲロに加えアダルトなセクシャル要素も取り入れているのさ。大人のための

ローティーン下ネタギャグだよ。でもだからといってエロ漫画になるつもりはないね。

エロ漫画、AVはズリネタとしてしか役に立たないんだ。アートとしては下の下だよ。売春婦さ。」

まぁ中には“聖獣学園”や“レジェンド・オブ・パイレーツ”みたいなものもあるけどね。」



AF「よくそんなの知ってるね。」


CHJ「ありがとう。今度貸すよ。」


AF「そいつは楽しみだ。」



(約7分の沈黙)



CHJ「逆に影響を受けていないモノと言えば、メタラーなのにおかしいかも知れないけど

ファンタジーに興味が無いんだ。」



AF「そいつは本当かい?」


CHJ「ああそうさ。ジャンヌ・ダルクとかみたいな史実や映画“ベン・ハー”や“グラディエイター”、

“300”みたいな中世でもファンタジーじゃないものは嫌いじゃないけど、剣、魔法、ドラゴン系は

正直苦手だね。何が面白いのか理解できないよ。俺はリアルなものが好きなのさ。」



AF「そいつは意外だね。ラプソディー・オブ・ファイアーとかは大好きなのにね。」


CHJ「音楽だけはああいうのも好きなんだ。だから歌詞は読まないけどね。ファミコンでもさっき

話に出てきたスーパーマリオとかは大好きだったけどドラクエ、FFのようなRPGは全然やらなかったね。

あれは世界観云々以前にゲームとして好みじゃなくてね。やっぱり脊髄反射でプレイするアクションが

俺は好きなんだよ。映画もゲームもアクションがナンバー・ワンさ。」



AF「体育会系じゃないか。ジョックスだよ。アメリカならヒエラルキーの頂点でチアリーダーや

グルーピー、ワナビーとヤリまくりハメまくりだったのにね。」


CHJ「残念ながら俺はジャパニーズだよ。日本じゃヒエラルキーの頂点はヤンキーさ。」


AF「そうだね。」


CHJ「ああ、そうさ。」


AF「・・・・・・・・・。」


CHJ「・・・・・・・・・。」



(約4分の沈黙)



CHJ「映画だとSFは好きなんだよ。まぁ“スターウォーズ”は好みじゃないけどね。“ファンボーイズ”は

面白かったよ。コメディー系ロードムービーとして秀逸さ。」



AF「別に聞いていないよ。」


CHJ「気にするな。続けさせてくれ。それでSFは俺も、俺のオフクロも好きなんだけど熱心な

SFファンっているよね。ああいう人種はSFをこの世で最も優れた文学だと解釈しててね・・・。

量子力学、天文学、植物学、心理学等などありとあらゆる学問における最高峰の知識を盛り込んで

見る側にも高度な知識を要求するものだと思い込んでる所があって、その辺は好きになれないね。」



AF「また毒を吐くのかい?」


CHJ「いつもの事さ。スコッチを一杯くれないか。」


AF「・・・・・・・・・。」


CHJ「SFに限らず文学畑の人間はどうも『文学に精通している俺頭いい、そうでないヤツはアホ』みたいに

他人を見下している傾向があってね。そいつもクソ喰らえだよ。」



AF「ちょっと待ってくれ。」


CHJ「何だい?」


AF「前に君は絵に関して技術至上主義シーンをディスる意味で下手に描いてるって言ってただろ?

それなのに脚本に関してはちっとも下手に書いていないじゃないか。寧ろ低俗でくだらない

下ネタギャグなのに無駄に伏線が散りばめられていて、クレイジーである意味テクニカルだ。

これは一体どういう事なんだい?君はテクニック否定派なんだろ?」


CHJ「誰もテクニック否定派とは言っていないよ!いいかいソウルメイト、俺の脚本は

くだらない低俗下ネタなのにストーリーは練られているっていうギャップを狙っているのさ。

何しろ絵も汚い、話も汚いでその上脚本もクソなら何の意味も無いだろう?それこそそこいらの

中坊にでもやらせておけば済むって話さ。わざわざ俺がやる意味を持たせるとしたら他の漫画には無い

こういった部分なんだよ。俺が一番得意なのは脚本だからね。そこの所は妥協せずやらせてもらうよ。」



AF「なるほど勉強になったよ。」


CHJ「そうか。それは良かった。」


AF「ああ、最高だね。」


CHJ「まったくファンキーだね。」


AF「HAHAHAHAHAHAHAHAHAHA!」








次回に続く





※アナルファック豊松・・・ヤクザ、ギャング、アウトローご用達の実話系雑誌“噂話ファックルズ”、
“劇的マッチョディックス”等にコラムを掲載する他世界中を旅するフリージャーナリスト。へヴィ・メタル、
格闘技、B級映画等に深い造詣を持ちCOMIC HAND JOBとは保育園時代からの腐れ縁にして盟友、ソウルメイト。




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ちなみにこのインタビューは架空のでっちあげなので本気にしないように。


背景素材等 フリー素材[*Piece***]